1.メールデータの準備 |
GMail Loaderで読み込めるメールデータは、mBox、MailDir、MMDF、MH、Babyl、形式。多くはメールソフトの送受信メールをmBox形式でエクスポートして読み込ませる。
読み込む前には、あらかじめ日付順にメールをソートしたり、メールフォルダを最適化しておき、まずは件数の少ないメールフォルダから読み込むのがオススメ。以下、各メールソフトにおけるデータの準備の仕方。
Outlook Express |
mBoxに対応していないため、Thunderbird等を一時インストールして、データを変換する。インストール時にインポートの案内が出るのですぐ分かる。 |
Microsoft Outlook |
まずOutlook Expressにデータを移行する多段階プロセスを経る。 |
Thunderbird |
mBox形式のため、そのまま読み込める。メールデータの場所は、こちら参照。\Profiles\○.default\Mail\Local Folders内の拡張子の無いファイル。 |
Becky!他 |
mBox形式でエクスポートすれば読み込める。エクスポートしたいメールをすべて選択して、「ファイル」→「エクスポート」で「UNIX mbox 形式」を選択。他のメールソフトでもmBox形式でエクスポートできれば読み込める。 |
AppleMail |
変換作業は不要。
Home(家アイコン)/ライブラリ/Mail/Pop-xxxxx/○.mbox/ 内のmboxファイルがメールデータ。(Panther (OSX10.3)以前では、○.mboxフォルダを右クリック(control
クリック)で「パッケージの内容を表示」)
また、Mac用にはGmail Loaderがソースファイルでしか用意されていないので、Python megawidgetsが必要。→こちら参照。 |
Entourage
(Mac) |
メールフォルダをデスクトップにドラッグしてmboxに変換するとGmail Loaderでエラーが出る(verX)→AppleMailで一旦Entourageデータを読み込む。 |
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2.SMTPサーバー設定 |
標準設定の「gsmtp57.google.com」ではほぼエラーになる。
これには2種類の原因があり、一つはアクセス集中によるもの、もう一つは最近増えたプロバイダによる外部SMTP接続のブロック(OP25B)によるもの。以下、解決策。
参照:IP25B/OP25B 実施 ISP 一覧
代替用
SMTPサーバー |
代替用の外部SMTPサーバーをこちらから選んで使える。 |
プロバイダの
SMTPサーバー |
OP25B規制の時でもプロバイダのSMTPサーバー設定が使える。Outlook Expressでは「ツール」→「アカウント」→「メール」→「プロパティ」→「サーバー」の設定を流用。送信認証は「Requires
Authentication」をチェックしてアカウントを入力。認証が無い場合はGMail Loaderを使う直前にメールソフトで1回受信しておく。
なおプロバイダ以外のアドレスでの送信が規制されている場合はプロバイダのSMTPサーバー設定では使えません。ただこの場合、転送用サーバーが用意されていれば活用できます。 |
自宅
SMTPサーバー |
プロバイダがOP25B規制をかけていても、固定IPなら自宅SMTPサーバーやmelonなどが使える場合が多い。 |
※GMail LoaderではポートやSSLを指定できません。
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3.トラブルシューティング |
GMail LoaderにはSTOPボタンが無い。エラーが出ても全て終わるまで2秒に1通の割合でメールを転送し続けて、止めるにはタスクマネージャーで強制終了しかありません。最初は件数の少ないメールフォルダから試し、エラー対策を加えてから本体を移行しましょう。
【転送エラーの原因と対策】
接続できない |
Connectエラーが出る場合はSMTPサーバー設定をし直す。 |
Gmailで受信できないメール |
主に添付制限による転送エラー。10MB以上のメールや、実行ファイル(圧縮含む)やウィルスのあるメールは除外するか別のフォルダへ移動。 |
日本語の送信元アドレス |
主に迷惑メールなどが送信元アドレスで日本語が使われているため転送エラーになりやすい。送信元でソートして日本語が使われているメールを削除もしくは修正する。 |
CTRL-Z(EOF) |
mBoxファイル内にCTRL-Z(EOF)があると文字化けするので検索をかけてブランクに置換する。EOFコードを表示できるエディタを使う。 |
mBoxファイルが壊れている |
MozillaやFirefoxではmBoxファイルが壊れているというエラーが出ることがある。→python製のクリーニング用スクリプトを使う。 |
転送が途中で止まる |
プロバイダが送信数規制をしている場合には、時間を置いて再挑戦する。また添付ファイルが多いとGmail側で一時ロックする場合がある。アクセス集中している場合は別のSMTPサーバーを設定する。 |
【その他】
移行前後で
件数が一致しない |
Gmailがメールを件名ごとにスレッド化しているため件数は合わない。
問題なし。 |
普通の転送と違う |
Gmailの受信一覧では転送した日時になるが、メール内部の日付は本来
のままで、この日付で検索できる。差出人もそのまま。送信メールは
差出人が自分のGmailアドレスに書き換えられ、送信済みに保存される。
GMail Loaderの仕様。件名に「Fw」が付くことは無い。 |
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4.その他 |
メールデータを移行したらアドレス帳も移行しましょう!
GMail LoaderはGmailのアカウント消失の備えにも関係します。
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